たかじんという名の看板力 備忘録642回
ここ数年のうち、私が、たかじんさんの番組で好んでみていたのは、胸いっぱいの、ドラマ分析や視聴率分析をしている回であった。これがまたパネル芸+漫談と相まって、ものすごーく魅力的に語り、世間(視聴率)はどう動くのかということを見据えた上での、その指摘も鋭かったのだった。
たかじんさんのモノの見方は、クラシックあるいは昔ながらの気配がする芸を好む傾向にあるという偏りはあるにしても、私が、一視聴者として好きだったのは、テレビ番組分析屋としての、世間はどうみるのかという視点を加えたフラットなスタイルだった。
今回の訃報で、全国(「一部」を除く)で話題になるのは、どうしても、ネット局が多いそこまで言って委員会になるのだろう。なお、この番組自体の評価は色々あるだろう。
一応、私の旗印をあげておくと、初期(政治ネタ中心になったぐらいから)はいいぞもっとやれ、もっと言っちゃえが強く、中期ぐらいからはちょっと見ていてしんどいわ状態で見ない時期が続き、最近になって、たまに見るくらいというものになる。
番組自体には色々な評価はあるのだろうし、その件はおいおい思うところは書くかもしれないのはともかくとして、たかじんさん自体は、テレビカメラの前をウロウロしつつ、いい頃合いで他に振るというバランスタイプの司会スタイルをとっていたわけだ。
ただ、当ブログのたかじん胸いっぱい 2011年12月3日放送分 プチ懸念視聴メモ(1回目の入院の前のころの放送分)にはこんな事も書いていた。
もしかして、たかじんさん自体、自分自身が思っている以上に、この件に関してもそうだけど、自分の影響力がかなりデカいってことに気付いてないのかねえという懸念が浮かんだりする。これは、府政・市政がらみになると、その均衡が微妙になる感、特定の人の対して贔屓目の流れになってしまう感も強かったので、こんな感想を書いていたのだった。
もっとも、よくよく考えてみれば影響力がデカいのはわかってはいたこそ、普段はなるべくバランスタイプの動きをしていたのだろうけどね。
ビクターエンタテインメント (2008-12-17)
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さて、今後、現状の3番組のたかじんの看板は、今のところ掲げたままでいくらしい。幕引きはちゃんとした方がいいのにと思うのはともかくとして、今後懸念されるのは、その看板を掲げながら番組(主に関係者)が妙な動きをしないかな?という点にある。
このたかじんという名の看板は、少なくとも近畿エリアでは、特にオッサン・オバハンの好感度・親近感・郷土愛その他色々な得体の知れないものを総合すると、相当な力を持っていると思われる。
その本人自体は比較的、天秤役でいようとしたからいいものの、本気出して、たかじんの看板掲げて何かやり出しちゃうと、おそらく近畿エリアでは、番組を見て何かに目覚めました系のオッサン・オバハンをそっちに誘導できるぐらいの力は持っていることだろう。
実際に、今後、たかじんの看板をそのままにするというのは、ある種「たかじん力」みたいなものを関係者が保持することになる。そうなった場合、関係者たちは、その力を適正に使うことができるのかな? 力に溺れずに、バランスを保つ事ができるのかな? というところが、ものすごく気になるのだ、。
例えば、どこかの会長がいなくなってから、その企業が突如として迷走しだしたりなんてことはよくある話で、テレビ見ているだけの腐れ視聴者であるところの私にとっても、これはかなり興味深いトピックスになってくるである。
1年前の記事(2013年1月8日-9日)
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