専用車両ネタでよくあるかみ合わない主張を解説する真似事 脳内整理編 窓野総研 第81回
これは、専用車両が出来たころから、幾度となく繰り返されているお話ではある。これを、今更ながら、図にしてみたらこうなったっていうのを、やってみるのだ。
ってことで、図1へ。
とりあえず、前提として、全国的にこの車両内で、タイプ1が事件に遭遇して被害にあっているケースや、あるいは、タイプ2が事件に対する冤罪被害にあっているケースがあるとしましょう。
タイプ1とタイプ2の客が鉄道会社の6両編成の車両に乗ろうとしている。両者とも同じ区間を乗り降りするとすれば、鉄道会社に支払うお金は、もちろん同じである。
で、6両編成のうちの1つがタイプ1専用車両、つまり、タイプ1の人は乗っていいけれど、タイプ2の人はご遠慮くださいねっていう車両があるとする。
この1専用車があることの効用という視点から見れば、1専用にタイプ2が来ないことによって、タイプ1が被害に会うリスクが減る。また、タイプ1がなるべく専用車に集まってくれることにより、タイプ2が冤罪に会うリスクが減る。
すなわち、1専用車があることで、タイプ1、タイプ2ともに、リスクヘッジが出来る効果をもたらしていることになる。
次に、サービスという視点から見れば、タイプ1は、1専用も乗れることから、乗ることが可能な車両の数は6個となる、その一方で、タイプには、1専用については基本、遠慮となっているので、乗ることが可能な車両数は5個となる。
つまり、同じ対価を支払いながら、サービスであるところの車両の選択数に違いが出ることになる。
ってことで、リスクヘッジという効用という視点からすれば、平等の効果があるだろうけれども、サービスという視点からすれば、不平等のサービスとなる。
かくして、2専用も作らないとサービスが平等にはならないという主張と、わざわざ2専用を作らなくともリスクヘッジとしては平等であるからよいという主張が生まれる。
こういうのを、機会の平等と結果の平等の話になるのかどうかは、私は知らないけれど、どっちを主眼に置くかで、主張っていうものは違ってくるものなんだよねっていうのを、私は解説したかったのだ。
っていうか、これ以上、掘り下げると、面倒くさそうだもの。
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